こんにちは、池袋のマンツーマン英語塾「ヴィア英語塾」です。
今回は中学3年生で学習する英文法「不定詞」について扱います。
不定詞の基本的な用法から、原形不定詞などの応用表現までわかりやすく解説していきます。
Contents
不定詞とは
不定詞とは「to+動詞の原形」の形を指します。主語や時制が何であってもこの形は変わりません。
文中での働きにより「名詞的用法」「副詞的用法」「形容詞的用法」の3つの用法があります。
名詞的用法
名詞的用法の不定詞は「〜すること」の意味で、名詞と同じ働きをします。
具体的には「動詞の目的語」「文の主語」「補語」として使えます。
動詞の目的語になる不定詞(名詞的用法)
I want to study English.(私は英語を勉強したいです)
→私は英語を勉強すること(to study English)がしたい(want)ということですね。
She likes to play the piano.(彼女はピアノを弾くことが好きです)
He began to read a book.(彼は本を読み始めました)
不定詞を目的語にとる不定詞(名詞的用法)
want to〜「〜したい」
like to〜「〜することが好き」
begin[start] to〜「〜し始める」
try to〜「〜しようとする」
need to〜「〜する必要がある」
hope to〜「〜することを望む」
文の主語になる不定詞(名詞的用法)
To study English is important.(英語を勉強することは大切です)
→「To study English(英語を勉強すること)」の部分が主語になっています。
補語になる不定詞
My dream is to become a teacher.(私の夢は先生になることです)
→「主語:S(My dream)」=「補語:C(to become a teacher)」の関係です。
副詞的用法
副詞的用法の不定詞は「〜するために」「〜しに」の意味で使われ、動作の目的や理由を表します。
目的を表す副詞的用法
I got up early to catch the train.(私は電車に間に合うように早く起きました)
→電車に間に合う「ために」早く「起きた」ということですね。
Why〜? という疑問文に対し、副詞的用法の「To〜」で答えることもできます。
Why did you go to the library?(なぜ図書館に行ったのですか)
ーTo study English.(英語を勉強するためです)
感情の原因・理由を表す副詞的用法
感情の原因・理由を表す副詞的用法では、感情を表す形容詞を修飾して「〜して」のように表します。
I am happy to see you.(私はあなたに会えてうれしいです)
→私がうれしい(happy)理由は、あなたに会えたから(to see you)ということですね。
She was surprised to hear the news.(彼女はそのニュースを聞いて驚きました)
感情を表す形容詞の例
happy「うれしい」
glad「喜んでいる」
sad「悲しい」
sorry「残念に思う」
surprised「驚いて」
形容詞的用法
形容詞的用法の不定詞は名詞を後ろから修飾し、「〜すべき」「〜するための」の意味になります。
不定詞の形容詞的用法では「名詞+不定詞」のように、名詞や代名詞の後ろから修飾するのが特徴です。
I have a book to read.(私は読むべき本があります)
→読むべき(to read)+本(a book)のように、名詞を修飾しています。
「-thingの代名詞+形容詞+不定詞」
-thingを形容詞と不定詞が修飾するときは、この語順になります。
I want something cold to drink.(私は何か冷たい飲み物がほしいです)
→飲むための冷たい何か→(何か)冷たい飲み物という意味になります。
「名詞+不定詞+前置詞」
形容詞的用法の不定詞を用いて「名詞+不定詞+前置詞」の順で表す場合、名詞が前置詞の目的語になります。
She has a lot of friends to talk with.(彼女には話す友達がたくさんいます)
→「talk with(話す)」の目的語は「a lot of friends(たくさんの友達)」ですね。
There is nothing to worry about.(心配することは何もありません)
It is…to+動詞の原形
「It is…to+動詞の原形〜.」の形で、「〜することは‥です」という意味を表します。
このとき It は形式上の主語で「それは」とは訳しません。意味上の主語はto〜の部分になります。
It is important to study English every day.(毎日英語を勉強することは重要です)
よく使われる形容詞
easy「簡単な」
hard「難しい」
difficult「困難な」
important「重要な」
interesting「おもしろい」
It is…forーto+動詞の原形
「It is…forーto+動詞の原形〜.」で「ーが〜することは‥です、ーにとって〜することは‥です」と訳します。
to の前に「for+人」を置くことで、「ーが[ーにとって]」という意味を加えることができます。
It is easy for him to solve the problem.(彼にとってその問題を解くことは簡単です)
否定文・疑問文・過去形
「It is…forーto+動詞の原形〜.」の否定文・疑問文・過去形の文は、ふつうのbe動詞の文と同じように作ります。
否定文:「It is not …forーto+動詞の原形〜.」
It is not easy for him to speak English.(彼にとって英語を話すことは簡単ではありません)
疑問文:「Is it…forーto+動詞の原形〜?」
Is it easy for you to use this app?(あなたにとってこのアプリを使うことは簡単ですか)
過去形:「It was …forーto+動詞の原形〜.」
It was difficult for me to understand the lecture.(その講義を理解することは私にとって難しかったです)
疑問詞+to〜
「疑問詞+to+動詞の原形」はひとまとまりで 名詞の働きをし、動詞の目的語になります。
I know how to solve this problem.(私はこの問題をどう解くか知っています)
→「how to solve this problem(この問題をどう解くか)」を知っている(know)ということですね。
よく使われる疑問詞
how to〜(〜のしかた、〜する方法)
what to〜(何を〜すべきか)
when to〜(いつ〜すべきか、いつ〜するか)
where to〜(どこで〜すべきか、どこで〜するか)
which+名詞+to〜(どの[どちらの]〜を〜すべきか[するか])
動詞+目的語(人)+疑問詞+to〜
「動詞+目的語(人)+疑問詞+to+動詞の原形〜」の形も作れます。
ここでよく使われる動詞teach, tell, showなどは、「(人)に」「〜を」のように目的語を2つとることができます。
「〜を」の部分には「疑問詞+to+動詞の原形〜」がくることができます。
I will teach you how to use this machine.(私はあなたにこの機械の使い方を教えます)
ask / tell / want / would like
英語で誰かに何かを頼んだり言ったりする場合、「人 + to + 動詞の原形」の形を使います。
ここでは ask / tell / want / would like の使い方をそれぞれ整理していきます。
「ask + 人 + to + 動詞の原形〜」:(人)に〜するように頼む
「ask + 人」は、「say to + 人」で、ていねいな命令文に置き換えることもできます。
I asked him to help me.(私は彼に手伝ってほしいと頼みました)
=I asked him, "Please help me."(私は彼に「手伝ってください」と頼みました)
「tell + 人 + to + 動詞の原形〜」:〜に〜するように言う(命令や指示)
「tell + 人」は、「say to + 人」で命令文に置き換えることができます。
She told me to study harder.(彼女は私にもっと勉強するように言いました)
=She said to me, "Study harder."(彼女は「もっと勉強しなさい」と私に言いました)
「want + 人 + to + 動詞の原形〜」:(人)に〜してほしい、〜してもらいたい
I want you to clean your room.(私はあなたに部屋を掃除してほしいです)
I want to clean my room.(私は部屋を掃除したい)
→部屋を掃除するのが「私」か「あなた」かの違いに注意しましょう。
「would like+人+to〜」を使うと、「want+人+to〜」よりもていねいな言い方になります。
I would like you to join us.(あなたにぜひ参加してほしいです)
否定形
「ask[tell] + 人 + not to + 動詞の原形〜」:(人)に〜しないように頼む[言う]
I asked him not to make noise.(私は彼に騒がないように頼みました)
She told me not to touch it.(彼女は私にそれに触らないように言いました)
too…(forー)to〜 / enough to〜
too…(forー)to〜
「too+形容詞[副詞]+(forー)to〜」で、「‥すぎて(ーには)〜できない」という意味を表します。
「so + 形容詞 + that + 主語 + can’t〜」(とても〜なので…できない)を使って書き換えることもできます。
This box is too heavy for me to carry.(この箱は重すぎて私には運べません)
=This box is so heavy that I can’t carry it.(この箱はとても重いので私はそれを運べません)
→so thatの文では「can’t」を加えるほか、it(=this box)を補うという点に注意しましょう。
enough to〜
「形容詞[副詞]+enough to〜」で「〜できるほど十分に‥、十分‥なので〜できる」という意味を表します。
形容詞[副詞]をenough toの直前に置くという点に注意しましょう。
「so+形容詞[副詞]+thatー(can)〜」で「とても‥なのでーは〜(できる)」のように書き換えることもできます。
He is tall enough to play basketball.(彼はバスケットボールができるほど十分に背が高い)
=He is so tall that he can play basketball.(彼はとても背が高いのでバスケットボールができます)
「enough+名詞+to〜」の表現も可能なので、あわせて覚えておきましょう。
I have enough time to finish my homework.(宿題を終わらせるのに十分な時間があります)
原形不定詞
原形不定詞は to を使わない不定詞 で、動詞の原形と同じ形です。
「make / let / have + O + 原形不定詞」:Oに〜させる
makeは強制的に「〜させる」、letは「〜させておく、〜するのを許す」、haveは「〜させる、〜してもらう」というニュアンスがあります。
My mother made me clean my room.(母は私に部屋を掃除させました)
The teacher let us use the library.(先生は私たちに図書館を使わせてくれました)
I had him fix my bike.(私は彼に自転車を直してもらいました)
「help + O + 原形不定詞」:Oが〜するのを手伝う[助ける]
「help + O + 原形不定詞」は「help+目的語+to+動詞の原形」で書き換えることもできます。
I helped her carry the bag.(私は彼女がバッグを運ぶのを手伝いました)
=I helped her to carry the bag.(私は彼女がバッグを運ぶのを手伝いました)
→toを入れても同じ意味になります。
まとめ
今回は中3で習う英文法「不定詞」やその応用表現について解説しました。
不定詞を使いこなせるようになると、日常会話や英作文など、英語表現の幅がグッと広がります。
文の形や意味に応じて使い分けられるよう、しっかりとおさらいしておきましょう。
チャレンジ問題
次の空欄に適語を書きなさい。
1.It is easy for him ( ) study English.(彼にとって英語を勉強することは簡単です)
2.I ( ) her to close the door.(私は彼女にドアを閉めるよう頼みました)
次の質問に英語で答えなさい。
3.Why did you go to the library?(なぜ図書館に行ったのですか)
ー( )(英語を勉強するためです)
次の日本語を英語に直しなさい。
4.この箱は重すぎて私には持てません。
5.彼は読むべき本があります。
<details>
<summary>▶ 答えを見る(解答が表示されます)</summary>
<p>1.to 2.asked 3.To study English. 4.This box is too heavy for me to carry.[This box is so heavy that I cannot carry it.] 5.He has a book to read.
</p>
</details>
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